2026年4月14日火曜日

【SS】白い花畑の記憶【シルヴァランド物語】

 

【白い花畑の記憶】

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白い花畑の中で

 また、今日も夢を見る。

 目を閉じれば、眼の前にはあの光景が広がっている。 視界一面に咲き乱れる真っ白な花畑。風に波打つ花びらの中で、彼女は笑っていた。

 魔導騎士としての青い鎧でなく、白いワンピースを着た彼女が頬杖をついて優しく微笑んでいる。

『本当は、貴方の物語の続きを見てみたかった』

 ずっと、自分を殺してきた彼女が初めて口にした、最初のわがまま。叶えてあげられなかった願いを胸に、今日も筆を動かしていく。

 彼女がいた証を残したい。その一念で。

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【本編はこちらから】

第1話 天使の誘いシルヴァランド物語~放課後の勇者~ /想兼 ヒロ - カクヨム


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2026年4月13日月曜日

【SS】🍳勝手知ったる他人の家🍳【サマー・メモリーズ】

 

🍳勝手知ったる他人の家🍳

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「おはよう、沖田」

「勝手知ったる他人の家〜♪」
 いつものように隣の家の鍵を開け、一直線にキッチンへ向かう。

 この家の主である私の幼なじみは、私生活がとにかく雑だ。 放っておくと「丼飯とレンチンパスタのヘビーローテーション」という恐ろしい食生活を送ってしまう。
 とにかく自分のことは無頓着だから、体を壊さないか心配になってしまう。あたしがここまで家事が得意になったのも、そのせいだったりする。
 とりあえず、部屋にこもって、飲まず食わずで没頭するのだけはやめてほしいかな。あたしも人のこと、言えないけど。
 
 振り返ると、寝癖をつけたままのユキトが、目をこすりながらキッチンに立っていた。
「おはよう、沖田」
「おまえ、また勝手に」
「文句は言わせなーい! 感謝して食べなさいっ」

 エプロン姿のまま、あたしはふふんと誇らしく胸を張って見せた。 文句を言いながらも、素直にダイニングテーブルにつくユキトを見て、私は小さく笑う。
 本当に世話が焼けるけど……。
 二人でこうして騒がしく迎える朝の時間が、あたしは結構好きだったりする。

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【本編はこちらから】

第1話 夏眠暁を覚えず
サマー・メモリーズ~モノクロームの水平線~/想兼 ヒロ - カクヨム



2026年4月12日日曜日

【SS】玄関で待つ二匹の白猫【ソウル・エコーズ】

 

玄関で待つ二匹の白猫

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猫二匹

「ただいまー」

いつものように鍵を開けて玄関のドアを開ける。すると、そこには不思議な光景が広がっていた。

玄関マットの上でちょこんと正座をしている、純白の装束を着た白い髪の少女、リィナ。 そしてその隣には、彼女とそっくりな真っ白い毛並みに朱い瞳をした猫が、同じように行儀よくお座りをしてこちらを見上げている。

「おかえりなさいませ、ユータ様」
「にゃあ」

見事なまでのシンクロ具合に、俺は思わず吹き出してしまった。
以前、母さんがリィナのことを、物音がすると玄関で待っていて「実家の猫みたいでおかしくてね」と言って笑っていたが、今日は本当に二匹の白猫にお出迎えされている気分だ。

「ただいま。……そいつ、どうしたんだ?」
「玄関前で震えていたので、お迎えしました」
そのとおりだ、と言いたげに白猫は鳴いた。

「この子が空腹を訴えています。お手数ですが、食事の用意をお願いします」
「……空腹ってのは、リィナもだな」

俺の言葉に、リィナは無表情のままこくりと頷き、白猫も同じタイミングで首を傾げた。
しかし、人に慣れすぎてるな、こいつ。毛並みもいいし、どっかの家から逃げ出したんだろうか。

「ちょっと待ってて。すぐにご飯の準備するから」
エプロンを手に取りながら、俺は小さく笑みをこぼす。とりあえず、空腹ではいい考えも浮かばない。
まずは腹ごしらえだ。ただ……ほんとの猫って何を食べるんだろうな。

「ぷふっ」

ナチュラルにリィナを猫に換算してしまった。猫耳つけたリィナを想像してしまって吹き出した俺を、リィナは無表情のまま不思議そうに首をかしげていた。

📖 『ソウル・エコーズ~精霊達への鎮魂歌~』連載中!

今回は、第16話の玄関でのお出迎えシーンに、「もし本当に白猫がいたら?」というテーマを付け加えました🐈🤍
過酷な運命の合間にある、温かい日常のひとコマです。

本編はこちらから👇

【Kindle本販売中】


    【SS】白い花畑の記憶【シルヴァランド物語】

      【白い花畑の記憶】 白い花畑の中で  また、今日も夢を見る。  目を閉じれば、眼の前にはあの光景が広がっている。 視界一面に咲き乱れる真っ白な花畑。風に波打つ花びらの中で、彼女は笑っていた。  魔導騎士としての青い鎧でなく、白いワンピースを着た彼女が頬杖をついて優しく微笑んで...