2025年12月17日水曜日

寒い【星使いティンクル・ライツ】

 

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見ている方が寒い格好

近所の子どもが作ったのだろう。かなり立派な雪だるまが鎮座していた。

「きゃはは」
それを見つけたライツは、風で落ちてしまったバケツの代わりに座った。体を左右に揺らしながら、歌まで歌い出す。見るからにご機嫌だ。

そんな様子を洋介は信じられない様子で見ていた。

「ら、らいつ。おまえが寒さとか気にしないのは分かったけど、服装は変えてくれ」
見ている方が寒い。
洋介は震えながら、そう思った。

【本編はこちらからどうぞ】

想兼 ヒロ


【更新報告】「ユーダイくんって呼ぶね」「何でだよ」【ソウル・エコーズ】

 こんばんは。

本日もお疲れ様です。

「ソウル・エコーズ~精霊達への鎮魂歌~」の第4話となる『朱く燃える羽』を更新しました!

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これ、ユーダイくんの?

今回は、主人公の雄大(ゆうた)と、神谷澪(かみや みお)による「会話劇」がメインの回です。

▼ 本編はこちらから読めます

澪の「意外な一面」と二人の距離感

これまでちょっと冷たい雰囲気を漂わせていた澪ですが、今回は彼女の「年相応の素顔」や「ちょっと強引なマイペースさ」が見どころです。

個人的に気に入っているのは、父親のことを「パパ」と呼んでいるのが発覚するシーンや、雄大の名前の読み方を頑なに訂正しないシーンです。

「俺の名前、雄大って書いてユウタって読むんだよ」
(中略)
「へぇ~」
神谷はあまり興味なさげに返事をして。
「まぁ、でも、あたしはユーダイくんって呼ぶね」
「何でだよ」

第4話「朱く燃える羽」

訂正しても「あたしにとってはユーダイくんだから」で押し通す澪と、それに振り回されてツッコミを入れる雄大。 シリアスな状況下ですが、この二人の漫才のような掛け合いを書くのはとても楽しかったです。

澪は一見冷めた態度をとっていますが、わざわざ不穏な人影を確認しに戻ったり、倒れていた雄大を心配していたりと、実は「お人好し」な性格が見え隠れしています。
そんなギャップを楽しんでもらえたら嬉しいです。

日常会話から急転、ラストの「違和感」

そんな和やかな(?)会話で終わるかと思いきや、ラストでは物語が一気に不穏な方向へ動き出します。

唐突に「バンザイして」と命令され、わけもわからず手を上げた雄大の脇から出てきたのは――。

「朱い羽」が描かれた謎のカード。

楽しげな会話シーンから、一気に非日常へと引き戻される落差を意識しました。
あのカードはいったい何なのか?
なぜ雄大にくっついていたのか?
物語の鍵となるアイテムが登場し、ここから事態は加速していきます。

ぜひ、二人の会話とラストの展開を楽しんでいただければ幸いです!

読んでいただけると嬉しいです。
評価いただけると、もっと嬉しいです。

それでは、また会いましょう。

#小説 #オリジナル小説 #ファンタジー #創作 #連載小説 #執筆報告 #キャラクター

想兼 ヒロ

2025年12月2日火曜日

【創作裏話】魔術が「迷信」になった現代世界の設定について【第1話】

 こんばんは。

本日もお疲れ様です。

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月輝く夜に

本日、『ソウル・エコーズ~精霊達への鎮魂歌~』を開始しました。
今回は、この物語の舞台となっている世界観、特に「現代社会における魔術の立ち位置」について、少し掘り下げてお話ししたいと思います。

「科学の理」が支配する世界で

物語の舞台は、私たちがよく知る現代社会とよく似た、高層ビルが立ち並ぶ都市です。
夜になればネオンが輝き、人々はスマートフォンの光を頼りに歩く。
そんな「科学の理」が支配する世界。

しかし、この世界にはかつて「魔法の理」が満ちていました。

かつて、世界は魔法の理で動いていた。 人々は神を信じ、奇跡を願った。その奇跡を、人は自らの力で起こす術を手に入れた。それを人は『魔術』と呼んだ。

第1話

この物語で描いているのは「かつて当たり前だった神秘が、忘れ去られた後の世界」です。

ファンタジー作品ではよく「魔法vs科学」という対立構造が描かれますが、この作品では「対立」というよりも、「忘却」に焦点を当てています。
魔術は科学に負けたわけではなく、単に人々が必要としなくなり、歴史の闇に溶けていった。
「そんなものは最初からなかった」ことにされている現代。

こちらの「星使いティンクル・ライツ」でも、似たようなテーマを使っています。
こっそりいなくなった神秘、そういうテーマが自分は大好物です。

コンクリートの森に潜む「異物」たち

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漫画風第1話

まだ名前しか出てきていない「適合者」は目立つことを嫌います。
監視カメラやSNSが発達した現代で「奇跡」を起こせば、どうなるか分からないからです。

「これだけ人がいれば、騒ぎを起こそうとはしないはず」
私が探している彼らは、人の目につくことを嫌う。

第1話より

現代社会のルールの隙間で、ひっそりと息を潜める「影」。
煌々と輝くビルの明かりが作る「影」。
その濃い闇の中にこそ、古の魔術が今も息づいている。

そんな感じをイメージしています。

「適合者」と「欠けた魂」

物語のキーワードとなるのが「適合者」という存在です。

なぜ彼らは争わなければならないのか?

その答えは、第二話以降で描ければなと思います。

科学の光で夜さえも明るくなった現代。
光が強くなればなるほど、足元の影もまた濃くなる。
そんな「都市の影」の物語を、ぜひ楽しんでいただければと思います。

▼ 小説本編はこちらから 

よかったら読んでいただけると嬉しいです。
評価いただけると、もっと嬉しいです。

それでは、またお会いしましょう。


2025年12月1日月曜日

【新作小説】『ソウル・エコーズ』連載開始のお知らせ —— 欠けた魂は、響き合う。

 こんにちは。

本日もお疲れ様です。

このたび、カクヨムにて新作長編**『ソウル・エコーズ ~精霊達への鎮魂歌~』**の連載を開始しました。

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コンセプトアートのようなもの

現代を舞台にした異能バトルファンタジーであり、一度死んだ少年と、表情の変わらない少女が出会うボーイ・ミーツ・ガールでもあります。

本日は、その序章を少しだけご紹介させてください。

「俺の名前は上月雄大。中学二年生。どうやら一度、よく分からないうちに死んでしまったみたいです」
ある日、命に関わる怪我を負いながらも、奇跡的に日常へ復帰した少年・上月雄大。 しかし彼には、その瞬間の記憶がありません。
そんな彼の前に現れたのは、透き通るような白い肌に、朱く輝く瞳を持つ少女・リィナ。 彼女は「儀式」の案内人として、雄大を非日常へと誘います。
悠久の時を超え、欠けた魂は己が半身を求めて響き合う――。

あらすじ

 息を吸う。その空気を、全身に張り巡らす想像をする。イメージするのは、先ほどから私の横を駆け抜けていく風だ。
 その想像が、足の爪にまで届いたとき、私は囁ささやいた。

「『我が体躯は風の如く』」

 私の声は夜に溶け、全身を包み込む。体中に生まれる浮遊感。私の体は、私が願ったとおり、風となった。
 柵を乗り越え、屋上の縁に立つ。その動きは軽やかだ。先ほどまで私を縛り付けていた重力は、ここにはない。

「今度こそ、捉えなければ」

 私はそのまま空中に舞った。夜の帳へと飛び込んでいく。

第1話「月輝く夜に」より抜粋

続きはカクヨムで
【欠けた魂は己が半身を求めて響き合う。 悠久の時、果てしない旅路の果てに】

以下のリンクから無料で読めますので、もしよろしければ応援いただけると嬉しいです。

▼『ソウル・エコーズ ~精霊達への鎮魂歌~』を読む

#小説 #カクヨム #ファンタジー #創作
想兼 ヒロ


【SS】予想外の赤【サマー・メモリーズ】

  似合わない……なんで!? 「あ、あれ?」  鏡に映る私は、目を見開いて固まっていた。 頬はカッと熱いし、変な汗まで出てきた。そこに映るのは、予想外の姿。思わず目をそらしたくなるほどの不出来。  お小遣い握りしめて買ってきた赤リップ。期待していたからこそ、なんかガッカリだな。 ...