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【創作】「神妖装姫」オープニングテーマ【歌詞】

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   こんにちは。  自分の創作はキャラクター先行なので、キャラを動かしながら物語を作っていきます。その過程で、いつも自分の創作がアニメ化された時のオープニング映像を妄想したりします。  皆、するよね? え、しない?  以下は、 「神妖装姫」 と名付けた未発表のお話で考えたオープニングアニメで流れる歌をイメージした歌詞です。    考えている時が一番楽しい。  ちゃんと書けるようになるのはいつだろうか……。 想い、炎となって この胸に残る傷 癒える日がくると 根拠の無い希望が 今は救いで 痛みごと握りしめた決意の拳 汚れのない瞳が 悪意を貫く 伸ばした手は きっと届きはしない それでも、まだ 諦めるには早すぎるから 朱き血潮が途絶える前に 全てをつかみ救いたい 誰にも言えない悲しみ秘めて 孤独な空に夢を描いた 鮮やかに夜を染め上げる この手の温もり 離さないから 人から聞く思い出 振り返ろうとも 消えてしまった足跡 辿ることできず 嘆きたい感情さえ残っていない だから、「今」を無くしたくないよ 「おかえり」と私を 迎えてくれる人を 失うこと それが一番怖いから 握った拳をただ真っ直ぐに 想いの全てをぶつけていく 君と出会った奇跡を噛みしめて 何度倒れ傷ついても 瞳は絶えず輝いて ここにいるよ、と笑い続ける 私の炎が消えそうなとき 君の笑顔を思い出すよ あの日託された想いは 私の中で今も燃え続けている 朱き血潮が途絶える前に 全てをつかみ救いたい 誰にも言えない悲しみ秘めて 孤独な空に夢を描いた 鮮やかに夜を染め上げる この手の温もり 離さないから きっと、明日を 掴んでみせるから ☆ Kindleで小説を出版しました ☆ 願いは流星とともに(1) 星使い ティンクル・ライツ 99円 (2024年06月28日 15:27時点 詳しくはこちら) Amazon.co.jpで購入する

【随筆】背番号55への憧れ【野球】

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 55という数字  プロ野球、巨人伝説の選手、王貞治。世界のホームラン王と呼ばれた彼が記録した年間55本の本塁打。長い間、その記録を超える人がいませんでした。  そのため、プロ野球選手として背番号55を背負う選手にはその記録を超えてほしいという願いが込められてました。  ……まぁ、それも昔のこと。  今の記録はバレンティン選手の年間60本塁打。  それでも背番号55は特別な番号。個人の勝手な思い入れですが、強打者が背負うからこそふさわしい番号。気にせず「空いてるから」という理由で投手に渡す監督には「ん~」と唸ったものです。 自分にとっての背番号55  自分は幼いころ、背番号55にすさまじく強い憧れを抱いていました。当時の図工で作った作品には、背番号55の選手を題材にしたものが溢れていました。  自分達の世代でいえば、背番号55は海を渡ったヤンキースの四番打者が一番有名でしょう。ただ自分が描く55番の選手には青が多く使われていました。  故郷の英雄に憧れて海を渡り、ブルーのユニフォームを身にまとった台湾の青年。  自分の少年時代は、彼への憧れ一色でした。  そのきっかけは、初めて見に行ったプロ野球。  巨人ファンの父に連れられて行ったプロ野球はよく分からなかった子どもは、目の前に飛び込んだ彼の本塁打にすっかり魅了されてしまいました。  慕っていた祖母も巨人ファンなのに、そんな感じで自分は中日ドラゴンズのファンとなって今に至ります。 後悔、先に立たず  そんな彼が旅立って、もう10年近くになります。  自分が今も後悔しているのが、彼の晩年、地元で店長をしていたお店に足を運ばなかったことです。  あんなに好きだったのに。いつか行こうと思いながら、行けなかった。  これを書いているときにも、苦しい思いになります。 後悔しないように生きるのは難しい  そう考えると、この出来事以外にも「なぜ、しなかったのか」と後悔することは多いです。未来を予期することは本当に難しい。  それでも。  今の自分は、実は奇跡の上に成り立っているのではないか。  そう、思いながら日々を生きていきたい。  そんな風に思っています。 大豊 王貞治に憧れて日本にやってきた裸足の台湾野球少年 2,066円 (2024年06月29日 19:06時点 詳しくはこちら) Amazon.co.jpで購入する...

【小説】別れた道の交差点【短編】

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 ☆ こちらと同じ世界観です ☆ ここから始まる物語  野球というスポーツは何となく知っていた。しかし、その子は自分の知る野球とはどこか違っていて、かなり輝いて見えた。  体が沈み込み、全くのよどみのない投球フォームから繰り出される白球。打席に立てば、自分と同じくらい小さいというのに高々と打球を打ち上げ、外野の頭を越していく。  一人だけ、格が違っていた。いつしか、目が離せなくなり試合が終わるまでフェンスに釘付けになっていた。 ――おまえ、ずっと見てたよな。  その少年に声をかけられる。恥ずかしさに顔を紅くしながらも、何とか頷いた。 ――よかったら、一緒に野球をやろうぜ!  その日、差し出された手。  小さかったのに、とても大きかったことを今でも鮮明に思い出せる。 『三番、センター佐原くん』 「はっ」  場内のアナウンスに呼ばれて、慌てて立ち上がる。どうやら考え事に夢中になっていたようだ。  目の前で、じっと見つめる少年が一人。見つめる、というよりは睨んでいた。 「大丈夫かよ、おまえ」 「大丈夫だよ、僕は」  相手投手の球筋など、一言二言言葉を交わして打席に向かう。ただ、教えてくれた彼には悪いが大海(ひろみ)は何も聞いていなかった。  その言葉は、彼が予想していた範疇を超えていなかったからだ。  審判に会釈をして打席に立つ。バットをぐるっと大きく回して右打席に構えた。そこで初めて、相手投手と目が合う。 「ああ」  思わず声をあげた。そこにいたのは、まさしく彼であった。  瀬川陸。  大海の幼なじみで、野球の師匠。共に歩み、その背中を追いかけた。 (まさか、こんな日が来るなんて)  あの日、途絶えてしまった道の先。  その先が、今日に繋がっているなんて思いもしなかった。  一球目。  一度、高く足を上げてから沈み込む。左投げのアンダースロー。それだけでも、球界で希有(けう)な存在である。  しかし、それだけでない。  胸元への速球を見逃した。ボール。  中央辺りだろうと目星を付けた球が高めに外れる。球が浮き上がる、なんてのはありえないことなのだが彼の球威がその錯覚を可能にしている。  マウンドにかするぐらい低いところから、真っ直ぐに放り込まれた球は下から跳ね上がってくるように見える。 (ああ、ほんとに投げれるようになったんだ)  しかし、大海はそんな投球を静か...

【小説】甘き幻想に「サヨナラ」を【短編】

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 灰かぶりの章  そろそろ寝よう。そう促しても、娘は首を縦には振らなかった。どうしても気になるのだ。  ハッピーエンドの、その先が。 「お姫様はその後、どうなったかって? 」  父は苦笑いを浮かべながら、愛する愛娘の機嫌を損ねないように再び本棚へと向かっていった。 「そんなのを知ってどうするだい? 期待したような話じゃ無いかもしれないのに」  そして、一冊の本を取り出した。見るからに古そうな装丁の、歴史を感じさせるものだ。  いつからそこにあったのだろう。娘は、この本棚が大好きだ。それなのに、一度も目にした覚えが無い。  あんなに格好いい本ならひと目見ただけで覚えるのに。娘は不思議そうに首を傾げた。 「そんなに知りたいのなら教えてあげるよ。でも、面白いとは限らないぞ」  父は本を開いて語りだした。  それは、とある姫様のその後のお話。    ガラスの靴によって見いだされた妃の瞳は、暗く濁っていた。 「……退屈」  彼女は真っ白な天井を眺めてつぶやく。 「何か、面白いことはないかしら」  城内の生活は、きらびやかで外から見ていれば綺麗なものの、中に入ってみると堅苦しくて仕方がない。あれだけ愛を誓いあった王子も、最近は実父との政権争いに躍起になって会いに来てもくれない。  あの舞踏会での逢瀬(おうせ)も、遠い記憶になってしまった。  そして、友人らしい友人もいない。自分がここに来た経緯が経緯だから、仕える者も妬みや僻ひがみをもって自分と接しているのを妃はありありと分かってしまう。  これでは、まだ『灰かぶり』と揶揄やゆされて、直接いじめられていた時の方がましだったのではないか、とまで思ってしまうのだ。  あの時は持ってもらっていた関心すら、今の彼女にはない。 「ああ、そうそう」  昔、自分が呼ばれていた名を思い出すのと同時に、姉や継母達の絶望に青ざめる顔も頭に浮かんできた。  あれは痛快であった、と。  自分達の悪行を考えれば招待されるわけがない結婚式にのこのことやってきて。貴族連中の目に止まりたかったのか、身の丈に合わないドレスで着飾って。  それで大勢の人の前で、彼女らがこれまで妃にしてきたことを、断罪してやったのだ。  周囲の人間は、ここぞとばかりに継母達を口悪く罵った。  その後のことは、風の噂で聞いた。継母は、あまりの非難に心砕け、自ら命を絶ったという...

【Twitch】敵の工作センスは小学生並み【ペーパーマリオRPG】

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 ペーパーマリオRPG、3日目  Twitchで積みゲー解消をしています。 本日もお疲れ様です。 自称物書き、兼ヘタレゲーマーの想兼ヒロです。 チャンネル→ https://t.co/KQJyXGL2nV ペラペラマリオとの冒険へ【ペーパーマリオRPG】 はじめます。 不思議の森へGO! #Switch #Nintendo #ペーパーマリオRPG — 想兼ヒロ@ゲーム部屋 (@Hiro_GensoRyoki) June 25, 2024 ふしぎの森の大樹  今回はふしぎの森の大樹を攻略しました。  元舞台女優、 クラウダ を仲間にして敵に制圧されかけている大樹の中をプニ達を引き連れながら進みます。  道中、色々なしかけがあり、昔はここに進んだ文明があったのではと想像できます。 出撃、バッテンダーロボ  今回で敵組織がガッツリと出てきます。  そして、敵幹部の ペケダー との決戦はまさかのロボット。  ……夏休みの工作かな?  そこそこ苦労しましたが、力押ししました。 ジャンプを何とかしたい  道中のジャンプアクションが一番の鬼門です。  これを何とかしないと先に進めない……。  次回は6/30の予定です。  よかったら遊びに来てください。 ペーパーマリオRPG - Switch 5,064円 Amazon.co.jpで購入する

【雑談】空をかけるモグラの物語【好きな本】

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新装版 星モグラサンジの伝説 1,430円 Amazon.co.jpで購入する  こんにちは。  今日は童話 「星モグラサンジの伝説」 について話したいと思います。  自分が今まで読んだ本で一番好きなのは、と聞かれたら迷いなくこれです。 伝説のモグラ「サンジ」のことを人間に知ってもらいたい。  このお話は、作者が家の庭に現れたモグラから聞いたお話です。  やわらかい文体である本文と、エッセイ調の文体である作者とモグラの交流が交互に描かれ、読む人に 「物語」 ではなく、 「伝説」 なのだと思わせてくれます。 自分が「モグラ」であることは頭に無い  とにかく主人公のサンジはまっすぐです。  何にまっすぐかというと 「食欲」 。  食べたい、という動機に彼がモグラであるという壁は存在しません。 岩も砕くし、空も飛ぶし、水にも潜る。   「モグラだから無理」 だと皆が思うようなことを、ひたすら努力を重ねて実現させてしまうサンジのパワーに圧倒されます。  それは伝説だわ。  最後には人知れず、世界も救ってしまうサンジ。  もし、読んだことがない方は手に取ってみてください。

【Twitch】こんな肉食獣、軍隊必要でしょ【ペーパーマリオRPG】

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  ペーパーマリオRPG、2日目  積みゲー解消のため、Twitchでゲーム配信やってます。 本日もお疲れ様です。 自称物書き、兼ヘタレゲーマーの想兼ヒロです。 チャンネル→ https://t.co/KQJyXGL2nV ペラペラマリオとの冒険へ【ペーパーマリオRPG】 はじめます。 2時間程度を予定。 ドラゴン退治(普通のRPGかな?) #Switch #Nintendo #ペーパーマリオRPG — 想兼ヒロ@ゲーム部屋 (@Hiro_GensoRyoki) June 23, 2024  今回は、ステージ1のボス、ゴンババ退治をメインに進めました。 マジで殺してくるの?ここのドラゴン  ゴンババ城に転がっているカメの骨。 「ああ、カロンね。あとで起き上がってくるんでしょ?」  ↑この考え、後々の展開を見ると合ってはいましたが中には本当のカメが 混ざっているみたいで。  ノコタロウのイベントでは普通に騙されました。お父さん、生きてると思ってたけど、死んでなくてよかった。  でも、ここの場面、ギャグっぽくしてごまかしてるけど、食われて死んでるカメは存在するんだよなぁ、と思うと死の気配に震える。 災厄のドラゴン、ゴンババ襲来!  ようやく最上階。  ゴンババ、立体的でずるくない? こっちはペラペラなのに。  事前に弱点を知っていたので、そんなに困ることはありませんでした。  ただ観客が食われたのには驚いたなぁ。  ほんとに死んでるし、キノピオ達……。  この世界、見た目以上に殺伐としている。 恋を知るAI  ピーチ姫視点に切り替わり。敵組織がやっと判明しました。  そんななか、ピーチ姫を見ていた敵のコンピューターにノイズが走る。どうやら「恋」を知った模様。  ……ドラえもん映画のバギーちゃんを思い出したのは、自分だけではないはず。 ふしぎの森の大樹  ゴロツキタウンの地下から、小さな生き物に連れられてステージ2です。  思ったより不思議な光景でおどろきました。  さて、どんな冒険が待っているのやら……。  次回は水曜日朝の予定です。  よかったらよろしくお願いいたします。 ペーパーマリオRPG - Switch https://t.co/VZuE9Y5AVu @amazon より 買いました。 明日からやります。 — 想兼ヒロ@ゲーム部屋 ...

【報告】文学フリマ大阪12、申込完了しました!

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  こんばんは。 【文学フリマ大阪12に出店します!】 🗓9/8(日) 12:00〜17:00開催! 📍OMMビル2F A・B・Cホール ✅入場無料 📕イベント詳細→ https://t.co/tkMUVMOXwC #文学フリマ大阪 申込完了。 2回目です。よろしくお願いします。 — 想兼 ヒロ@幻想旅記 (@gensoryoki) June 23, 2024  文学フリマ大阪12、申し込み完了しました!  昨年は初参加とあって、準備が全くうまくいかなかったので、今年は万全で臨みたいと思っています。  昨年の写真。他の地域でも思ったけど、スタッフさんのイラストかわいいよね?  一番キツかったのが、せっかく銀行で両替した小銭をまるごと忘れたこと。今年はしない。  昨年頒布した本の続きは必ず持って行きます。  願いは流星とともに(1) 星使い ティンクル・ライツ  よろしくお願いします。

【小説】黄金の右目と真っ黒紳士【短編】

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 彼女の右目に映るもの 「あなたの悪事、私の目が全て見通しよっ!」  指差した相手は見事に動揺していた。  あんなにうろたえてたら自分が犯人だって言ってるようなものじゃない?  でも、無理もないかな。 「な、何を言ってるの。黄色い目をしたお嬢さん」  そうそう目が怖いんだよね。でも、黄色いのは右目だけ……いや、片方だけの方が目立つのか。 「証拠はあるの?」 「えっと」  あれ、何だっけ。台詞忘れた。 「それはあの子が言ってたから」  口に出しかけて飲み込んだ。視界の片隅でブンブンと首を横に振っている彼の姿が目に入ったから。  あぁ、はいはい。これは禁句ね、分かってます。 「あなたが毒を捨てた場所。案内してあげるって言ったら、どう?」  あの慌てよう見てたら台詞を思い出せた。よかった、よかった。 「二十点」  意気揚々の私に彼は冷や水をぶっかけてきた。 「き、厳しい」  彼は夏だというのに、重っ苦しい真っ黒なスーツを着ていた。 「嬢ちゃん、芝居の癖が強すぎ。最後まで話せたのは奇跡だな」  う~、それは分かってる。私だって、私相手に話を聞こうとは思わないもん。怪しすぎる。 「でも、相手は最初から身構えていた。それは嬢ちゃんが地道に活動してきた成果だぜ」 「それが二十点分?」  彼は満足げに頷いているが、私は不満だ。それじゃあ、今日の分の点数は零点ということじゃない。  どうやら私の不満が伝わったようで、彼はにやりと笑う。 「嬢ちゃん、あそこで自分の秘密を喋ったら零点で終わらない。分かってるよな」 「分かってる」  本当かぁ、と彼は疑っている。確かに口を滑らせたのは私だけど、そんなに信用無いかなぁ。 ――いいか、嬢ちゃん。その目は切り札(ジョーカー)だ。使う時は気をつけろ。下手に話すと敵をつくる。俺みたいな物好き、そうそういないからな。  優(ゆう)さん、あなたに言われたことなんだから覚えてるに決まってるじゃない。  事務所の扉を開けて、大げさにため息をついた。 「はぁ。遠かったなぁ。パパには反対されたけど、やっぱり免許取ろうかな」 「嬢ちゃんが、運転?」 「……そこ、驚くところ?」  私は、どんと勢いよく座り込んだ。その様子が淑女(レディ)らしくない、と彼がたしなめてくる。  正直、うるさい。  彼のことは無視しよう。聞こえないふりは慣れている。  無視する私相...

【雑談】創作の原点は「ゴジラ死す」【創作】

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  こんにちは。  ちょっと思いついたので、自身の創作について話したいと思います。 『日記』は苦手  自分が創作らしきものを初めて文章として書いたのは小学生の時の日記でした。宿題で出るやつです。  これが、まぁ、苦手でした。書くことが無くなるんです。「何を書けばいいんだろう」と、悩む時間が長くなって遊びの時間が消えるんですね。同じの書けばいいのに、自分で縛りプレイ。  自分のブログ・note・SNSを見てもらうと分かるんですが、今でも自分の日常を文章にするのは苦手だったりします。特別なことが起こった記録、みたいに考えてるんでしょうね。「これ食べた」とかでいいのに。 そうだ、お話書こう  そこで、どんな思考回路でその結論に至ったのか、覚えていないんですが、だったら全部空想で書いてやろうと当時の自分は思ったんですね。そこで題材にしたのが、画像をお借りしたゴジラです。  ゴジラ、大好きなんですけど当時映画やってなかったんです。ゴジラが死んじゃって(世代がバレる)  そこで、復活した初代ゴジラと新しく誕生したゴジラが戦うお話を考えて毎日の日記代わりに書いてました。 読者は先生一人  まぁ、こんなもの、今から考えたら宿題の意義に反してますよね。先生からしたら、普段の生徒の様子が知りたいのに「変なの書いてきた!」ですよ。  ただ、それで「止めろ」と言わず、ほんの一言だけでも毎回感想をくれるので嬉しかったのは覚えてます。結局、最後までは書けなかったかと思うんですが、それでも長く続いたのは先生の反応のおかげです。 noteを始めて  普段の小説もそうですが、反応がもらえないと書く気力が一気に削がれてしまうという欠点が自分にあります。公募のためにコツコツ書ける方を本当に尊敬しています。  ブログもそうですね。反応がないまま書き続けることができなくて(PVはあるのに)中断する時期が長くて続きませんでした。  その点、noteは反応もらいやすくて良いですね。ちょっと反応があれば、次も書こうと思える。良いツールだと思います。  なんでもっと早く手を出さなかったんだろうw  これからも、何か思いついたことを書いていきます。  苦手でも、苦手なりに、ね。 ゴジラ ムービーモンスターシリーズ メカゴジラ(重武装型) https://t.co/LXxqSCiLg1 @amazon より ...

【小説】生き人形(リビングドール)は夢を見る【短編】

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祖父の遺言  変態で偏屈。いくら名声を得ようと、我が愛すべき祖父の人間的な評価はそんなものだ。  ぼんやりと空に祖父との思い出を描いてみる。 「否定はしないけどさ」  利明としあきが思い出すのは、初めて知ったサンタクロースという存在を、興奮気味に話したときのこと。確か、枕元に靴下を置いておくと、子どもが欲しいものをプレゼントしてくれるって。そこばかり強調して伝えたのだ。  今とは違って素直な子供時代。それが真実だと心の底から信じていた。それを聞いた祖父の心中は穏やかではなかったろう。  クリスマス当日。言われた通りに靴下を準備して、利明はワクワクと胸を高鳴らせて眠りについた。ちなみに、他にクリスマスらしいことは何一つしていない。  クリスマスだけでない。幼少期、何か特別な行事をした記憶も無い。皆から「かわいそうに」と言われるけれども、当の本人は何も気にしてはいなかった。  楽しいと感じることも、今から思えば他の子と相当ズレていたのだ。親がいないことを揶揄やゆされたって、どこ吹く風だ。  あの祖父あって、利明がいる。彼も、相当変わっている。  ああ、それでクリスマスの話だ。そこに戻ろう。次の日の朝、利明は何を見たと思う? 「靴下には裸の女の子が一人」  ひと目で人形と分かるが、それはとても精巧にできていた。他の人形のように持ち歩けば、周囲から怪訝けげんな目で見られるだろう。今の利明くらいの年齢だったら、警察に呼び止められるかもしれない。それぐらい、リアルなものであった。  当時、それを手にした利明は幼すぎて性に目覚めていなかった。彼は漠然と「サンタの趣味は爺じいちゃんと一緒か」と思ったものだ。 「寒そうだったから、布テープをぐるぐる巻いたんだっけ」  ミイラ女の完成である。それを持って無邪気に遊ぶ彼を、なんとも言えない表情で見ていた祖父の表情を同時に思い出した。  そう、その人形を靴下に突っ込んだのは祖父だ。彼は人形作りを生業としていた。老人は老人なりに、サンタのことを嬉々ききとして語る利明のことを想おもって行動してくれたのだ。  そんな祖父の作品は、世界中で称賛されていた。  「リビングドール」、つまりは「生き人形」。芸術家として、ちょっとした有名人だった。 「もうちょっと早く知ってればなぁ」  あの人形も高く売れたのに。そんな短絡的な理由ではない。第一、経済面では...

【日記】「庵野秀明展」に行ってきました

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希有な才能、ここにあり  今日は愛知県名古屋市、金山駅近くで開催されている 「庵野秀明展」 に行ってきました。  庵野監督といえば、自分の中ではやはりエヴァの監督としての印象が強いです。あと近年ではシンがつく特撮映画で活躍されていますね。  自分の一押しはシン・ウルトラマンです。 シン・ウルトラマン Blu-ray2枚組 [Blu-ray] https://t.co/YT3WVa4VqX @amazon より 「庵野秀明展」の会場でM八七が流れてたんだけど、やっぱり良い曲。何度も視たけど、また視たくなった。 — 想兼 ヒロ@幻想旅記 (@gensoryoki) June 19, 2024 「監督」はこうしてできあがった  最初は庵野秀明を構成するもの、というテーマで監督が幼い頃から触れてきた作品群が並んでいました。  ウルトラマン、宇宙戦艦ヤマト……このあとのコーナーでも触れられていましたが、自分の作品に、この時初めて触れた原体験を再現したいとの想いが詰まってるみたいですね。 天才  「作り手」として目覚めた頃の作品が展示されていましたが、圧倒されました。その熱量に。  特に学生時代につくりあげた特撮作品は思わず「アオイホノオ」の島本先生を思い出しました。ああ、この才能が近くにいたら……思わず叫びたくはなるよなぁ。 書き込みに感じる熱  とにかく細部までこだわり抜いた作品だとあらためて感じました。全力投球過ぎて、有名な話ですけどエヴァの時に苦しんだんですよね。  あと、苦しんだのは映画のスタッフかw  概ね満足な展示会でした。  今世で監督の作品に出会えて幸せです。  おみやげでゴジラ第二形態金のシャチホコを買いました。  かわいい……のか?

【twitch】ペラペラマリオとの冒険へ『ペーパーマリオRPG』【YouTube】

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ペーパーマリオRPG - Switch https://t.co/VZuE9Y5AVu @amazon より 買いました。 明日からやります。 — 想兼ヒロ@ゲーム部屋 (@Hiro_GensoRyoki) June 17, 2024  紙ゲー  ペーパーマリオシリーズはキャラクター自体はペラペラで世界は奥行きがある、そんな舞台でいつもと違うマリオ達がわちゃわちゃする……。  そんなイメージでずっとやってみたかったのですが、機会がなくてこれまできてしまいました。  そんな中、評価の高いペーパーマリオRPGがSwitchでリメイクされたとのことで早速購入しました。 そりゃ泳げないよね  まずビックリしたのが、水に落ちたらダメージをくらうマリオ。  そりゃそうだ。紙だからね。  あと、見た目が軽いわりに妙に世界観が重い気がするのは気のせいでしょうか。  キャラクターが食べられて亡くなっている、とか。  まだ始めたばかりですが、すでに面白いです。  また続きやってこうかな。 ☆ Twitchで配信しています ☆ 本日もお疲れ様です。 自称物書き、兼ヘタレゲーマーの想兼(おもかね)ヒロです。 積みゲーを作らないためにTwitchで配信しています。 チャンネル→ https://t.co/KQJyXGL2nV 朝8:00から2時間程度。 アーカイブはYouTubeチャンネルで。 https://t.co/PMIqlcUuOH — 想兼ヒロ@ゲーム部屋 (@Hiro_GensoRyoki) June 17, 2024

【日記】嫌なことを思い出した時の対処

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 ふと蘇ってくる記憶  なんか、急に嫌なことを思い出して頭が ぐわぁっ~ となる時ってありません?  自分は順風満帆な人生を送ってきたとは言えません。挫折もしたし、後悔もあります。  ただ、今それを思い出したところで苦しいだけなので、ほんといらないんですよね。 脳にとっては昔とか関係ない  たとえ、遥か昔のことだとしても思い出しているのは今。  たぶん、脳が何とかできないか悩むことで苦しんですよね……。何ともならないんだって。   「ああしとけばよかった」「こうだったら変わってた」 とか、今考えても自分が傷つくだけなんですよね。   ぐわあっ~ となっているのはそのせいかと。 「止めろ」と叫ぶ  他のことを意識しようとしても消えてくれないので、その都度自分に向かって 「止めろ」 とか叫んでました。   「もういいっ、もういいっ」 って。  ただ、これ。すっきりするときとしないときがあるんですよね。あと、人目があるところでやったら変人ですw 太ももを叩く  そんなとき、どこで見たか覚えていませんが 「太ももを5回たたく」 という対処法を知りました。  これが効果てきめん!  すっ、と消えてくれるのでかなり楽になりました。  自分みたいに苦しんでる人がいたら、どうか試してみてください。  ……できるなら、思い出さない方法が知りたい。 精神科医が教える ストレスフリー超大全 ―― 人生のあらゆる「悩み・不安・疲れ」をなくすためのリスト  勉強するか……。

【活動報告】魔王無き世の英雄譚~砂上に舞う『歌姫』は、高らかに『最強』を唄います~

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 小説更新!   「小説家になろう」 さんで自作 「魔王無き世の英雄譚~砂上に舞う『歌姫』は、高らかに『最強』を唄います~」 の第2話目を更新しました。 「 魔王無き世の英雄譚~砂上に舞う『歌姫』は、高らかに『最強』を唄います~ / 第2話 芸術に燃える者達」投稿しました! https://t.co/5uBUCktslT #narou #narouN0350JD 「あなたの輝きを、僕の絵で永遠にして見せます!」 — 想兼 ヒロ@幻想旅記 (@gensoryoki) June 16, 2024   ネット小説大賞 が開催されている間に、ちょこちょこ更新していこうと思っていたのに、大きく間が開いてしまいました。 芸術に燃える者達  あとから自分で読み直すと、途中に出てくるタイトルの「芸術に燃える者達」に推敲の余地があると感じています。  芸術に狂ってる感をもう少し気持ち悪さを出したかったなぁ。クレイジーというか。  ……褒め言葉ですよ。自分もそこまで打ち込めるようになりたいという願望でもあります。 文学フリマにも持って行きました   文学フリマ に文庫本として作ったものを持って行きました。調子に乗って注文したのでまだ在庫がありますよw   BOOTH で購入できます。  同じ内容の kindle本 はkindle unlimitedに加入している方は無料で読めます。よかったら、どうぞ。

【日記】DJI Pocket 2を注文してしまった【衝動買い】

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 これがあるからお金が貯まらんのよね……。  ブラブラと電気屋さんをうろついていたら、ビデオカメラ売り場が目の前に。 「そういえば、Vlogカメラ気になってたんだよな」  吸い込まれるように売り場にいったところ、前に調べたときにオススメで表示されていた DJI Pocket 2 が。  まずは一言。 「ちっちゃえっ!」  上の商品画像見て、自撮り棒くらいだと思ってたんですけど、予想以上に小さくて驚きました。  そもそもの動機がスマホで動画を撮る際の手順の多さ。  「スマホで撮れるよねー、荷物増やしてもさ」と「いちいちカメラアプリ立ち上げるの面倒だな」を、行ったり来たりしていたのですがこの小ささにはやられました。 現物見るのって、やっぱ衝撃強い。  一端、そこでは諦めたんですが、どうしても欲しくなって調べているうちにクリエイターコンボ(ワイヤレスマイクついてるセット)で、中古で付属品全部付きの美品を発見。  ……押しちゃうよね、注文ボタン。  と、いうことでまだ商品確保していないのに鞄とかSDカードも注文してしまったヒロでした。  一期一会。 DJI Pocket 2 https://t.co/fu1hkpOy6U @amazon より お店で見て、その小ささに一目惚れ。 #Vlogカメラ #DJI — 想兼 ヒロ@幻想旅記 (@gensoryoki) June 15, 2024

昔作った動画【星使いティンクル・ライツ】

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  昔作った動画。 新しく買ったiPadで紙芝居動画に挑戦したもの。 キーボードがちょっと辛かった。

【日記】はじめてのサッカー観戦【観戦記録】

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 壮絶なゲームの果てに  水曜日は予定が合えばいつも野球観戦に行っているのですが、今日はサッカーを見に行きました。最近、スポーツ観戦熱が強いのです。 (ラグビーを一度見てみたいんですが、今からシーズンオフ。残念)  場所は長良川競技場。  地元のJ3、FC岐阜がJ1の横浜F・マリノスを岐阜に迎えての天皇杯2回戦です。 この投稿をInstagramで見る Hiro(@gensoryoki)がシェアした投稿 天皇杯  前々からサッカーの天皇杯は面白い大会だなと思ってました。  プロだけで無く、アマチュアや学生も含めての一発勝負トーナメント。  高校生が勝ち上がっているニュースを聞いてワクワクしたものです。  (今日、他の会場ではアマチュアがプロに勝つというジャイアントキリングがあったそうですね。そんなことも、もともとこういう試合形態じゃないと生まれないですよね。ほんと、面白い) 相手は横綱  Jリーグには疎いんですが、さすがに横浜F・マリノスは知っています。見に行く、となってから調べてみましたが今年は苦しんでいるものの、アジアで勝ち上がった世界クラスのチームです。  対してFC岐阜は前戦で5失点。リーグ戦は負けてばかりとのこと。観戦に行くことを決めたものの、一方的な試合になったらつまらないかもなと余計な心配をしていました。 がっぷりよつ  座席はFC岐阜のマスコット、ギッフィーが初心者におすすめしていたバックの席。 https://www.fc-gifu.com/watching/guide/  応援団はずっと歌ってて大変だなと思いながら、ぼんやりと見ていました。  横浜F・マリノスは素人目ではあるものの洗練された上手さを感じました。それに対してFC岐阜は粗を感じるものの、がむしゃらにぶつかっていきます。気づけば前半が0-0で終わり、後半に。 これは勝ったと思った  硬直していた試合は横浜F・マリノスがついに先制。  やっぱり難しいか、と思ったのも束の間。なんと2点を取っFC岐阜は逆転に成功。  そして6分と長いアディショナルタイムに突入。いつのまにか、応援団の真似をして拍手をしていました。  これは凄いのを見れる……そう思っていたら、何と残り少しで横浜F・マリノスが同点に。延長戦になってしまいました。 お互い限界突破 ...

【日記】るろうに白血球【映画】

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 映画史上最"小"の物語。 これはいいものだ https://t.co/ggCnmMhoIz — 想兼 ヒロ@幻想旅記 (@gensoryoki) June 12, 2024  「漫画の実写化!」という情報に顔をしかめる方も多いかもしれません。  自分はコスプレ感が強い(注:自分の感覚)と萎える傾向にあるんですが、その、擁護できないレベルのものは一目見て生地がテカテカ過ぎません?  そこばっかり気になって内容が頭に入ってこないのです。  しかし、この「はたらく細胞」のPVは「ああ、ちゃんと細胞達がはたらいている」って思うんですよね。  実際、おもちゃ箱みたいな色彩がファンタジー色を強くしていて好印象です。 はたらく細胞(1) (シリウスコミックス) https://t.co/Q1Vxa1giGd @amazon より 6巻まで、で意外と短いんだよね。 スピンオフが多すぎて錯覚していた。 — 想兼 ヒロ@幻想旅記 (@gensoryoki) June 12, 2024  漫画は意外と短いんですよね……スピンオフが多すぎて錯覚してましたけど。  ちなみに、スピンオフは一巻だけ読んで合わなかったので続きは読んでいないです、はい。  今回の映像で一押しなのは白血球(演:佐藤健)。 ……白塗りしたるろうに剣心だ、これは。  監督さんも、漫画原作に定評のある方ですし、これは続報が楽しみです。

【小説】蘇った『小さな大砲』

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  『四番、ファースト、瀬川くん』  その場内アナウンスが耳に入ったとき、大海ひろみは思わず身震いした。  出場する、とは前から聞いていた。だからこそ、監督に無理言って休みをもらい、偵察すらいらぬ小さな大会まで足を運んだのだ。  そして、今。距離はあるが打席に向かう姿も目の前にある。 (ああ、ほんとうに)  それでも、自分以外の誰かが彼の存在を認識し、その名を口にしているという事実は感慨深いものだった。 「あれが瀬川陸、か」  大海の隣で、暇そうに足をぶらつかせていた少年も、そのアナウンスで試合に注意を戻した。 「聞いてはいたけど、ちっこいな」 「岸田先輩……」  大海は文句でも言ってやろうと思い、しかし、自分は言う立場ではないと思い直して押し黙った。  そんな彼を見て、大海の一つ上の学年である岸田有ゆうは大きく息を吐いた。 「おまえが気にする奴ってのを見てみたくて来たけど……ほんとに、そこまでの選手なのかね」  有は思う。隣にいる佐原大海は紛れもなく天才だ、と。春の全国大会の活躍を見たものであれば、野球を知らなくても皆がそう思うだろう。それだけの選手だ。  そんな彼に中学時代の話をさせたことがある。男子高校生らしい、浮ついた話を期待した上級生が一様に顔をしかめたのを覚えている。  なにせ、彼が語ったのは中学時代の同級生の武勇伝だ。きょとんとした聴衆の顔なんて目に入らない。出会いから別れまでのドラマティック・ストーリーが展開された。目の輝きは、まさに恋する少女に似ている。お酒を飲まずとも酔っている、そんな様子だった。  その主役だったのが、眼前の小さな四番打者。瀬川陸である。 「まぁ、見ててくださいよ」  ふてくされた様子で、大海は有から視線をそらした。いや、そらしたのではない。陸の打席に集中し始めたのだ。 「そりゃ、見るためについて来たんだけどな」  しかし、見れば見るほど迫力の無い打者だと有は思う。対戦相手の投手も、そう思ったのだろう。先程まで浮き足立っていたのに急に落ち着いてきた。 (まぁ、慌てるのは分かるよ。同じ投手だから)  なんせ、相手は今年からの新規参戦。元女子校。ベンチ入りのメンバーは全員で12人。  それなのに、いきなりのバントヒット。そして、初球からいきなり盗塁。さらに二番打者に簡単に送られた。そんなスマートな野球をされるとは思っていなか...

【小説】陽を往く者

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  満月が出ているというのに、足下はひどく暗い。目の前の闇から、何者かが覗いているような気がして、その度に少女の足は止まりそうになる。  だめだ、走り続けないと。  息がうまくできない。あれから、どれくらい走ってきたのだろう。体は悲鳴をあげている。  こんなことなら、いくら締め切りが近いからといって、夜遅くまで学校に残るんじゃなかった。  少女は今更、己の選択を公開していた。  普段と同じ帰り道。そう、あの曲がり角を行くまではいつもと同じだった。  ふらふらと前を歩く人がいた。その人が急に生け垣に倒れ込んだのを見て、驚き近寄った。大丈夫ですか、と声をかけながら。  しかし、すぐに彼女の足は止まる。体はそのまま生け垣に突っ伏しながら、首だけが……そう、首だけ後ろに回して彼の視線が彼女を突き刺した。  生気を失った顔に、目だけが血走って。大きく開けた口に、異常に大きな犬歯が光る。  そして、確かに聞こえた。彼はこう言ったのだ。  血が欲しい、と。 (まさか、あれが噂の吸血鬼?)  少女は昼間にしていた級友達との話を思い出す。  昨日、変わった死体が見つかった。体は綺麗で、外傷と言えるのは首筋の傷跡だけ。それなのに、全身から一切の血液が失われていた、と。  そんなの吸血鬼じゃない、と高い声で彼女達は笑っていた。  見間違いならどれだけいいだろう。酸素の足りない脳が、それでも思い出すのを止めてくれない。  あの、身の毛もよだつ男の顔を。 「あっ」  夢中で走ってきたせいか。彼女は袋小路に迷い込んでしまう。目の前には壁だ。先には進めない。  戻らなければ、と考える頭に足音が響く。 (来た!?)  一際、鼓動が大きくなった。どうしよう、と悩んでいる間に足音は近づいてくる。もう逃げられない。 「そうだ」  少女はロザリオを取り出す。祖母から譲り受けた由緒正しきもの。きっと、この窮地から救ってくれる。  まさに、天に祈る気持ちで十字架を握りしめると、彼女は近づいてきた者に向けて突き出した。  怖れで、ぎゅっと目をつむっている。そんな彼女の耳に小さく嘆息の音が聞こえてきた。  あれ、と思うのも束の間。  命綱のように握りしめた大きめの十字架を、目の前の彼はひょいっとつまみ上げたのだ。 「あっ」  そこで初めて前を向いた。 「お嬢さん、覚えておくといいぜ」  そこにあったのは、...

【漫画感想】孔明のヨメ。 16巻

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孔明のヨメ。 16巻 (まんがタイムコミックス) https://t.co/iZZwgYTFMN @amazon より タイトル通り結婚から始まって一六巻目。 三国志で、おそらく1番有名な赤壁の戦いまでようやく来ました。 細かいところだけど、曹操の油断を描写してる場面が好き。 — 想兼 ヒロ@幻想旅記 (@gensoryoki) June 8, 2024 孔明と月英、変わり者の夫婦の結婚から始まったこの漫画ももう16巻。 ついに、三国志でおそらく1番有名な 「赤壁の戦い」 が描かれます。 史実と虚実は織り交ぜているかと思いますが(不勉強ですみません)、孫権との同盟以降、その中でも虚実よりな孫尚香の暴れっぷりが見物な前巻までのお話でした。 情報を使って戦っている孔明がとてもかっこいい。 そして、今巻でついに激突です。 個人的に1番印象的だったのは、圧倒的な敵として描かれてた曹操の油断とそれによって招いた危機に気づいた場面です。 この漫画、キャラクターが生き生きとしてるのが魅力なんですが曹操のあの表情は初めてだったのでは無かろうか。 ちなみに自分の三国志知識は 「三国無双」 と 「レッド・クリフ」 ぐらいなので、ほぼゼロです。 それでも面白く読めるんだから、作者さんは凄いなぁ。 (おまけ漫画で書かれる取材量に脱帽です) ☆ もしよかったら読んでみてください ☆

【自作紹介】星使いティンクル・ライツ~願いは流星とともに~

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  「流れる星のキセキをここに!」 妖精、それはかつて人の側にあった者達の名。今は遠き記憶の存在となっている者達。 星妖精の少女、ライツの願いは「友達をつくること」。思いがけず飛び込んでしまった人の住む地上界で一人の少年と出会う。 彼の名は洋介。人ではない「友達」と過ごした思い出を胸に、いつか再会できることを夢に見ていた。 二人が出会った時、新たな星使い“ティンクル”の伝説が始まる……。 「何か代表作みたいに言われてます」←笑われた おそらく、自分の書いてきた話で1番読まれたお話です。 妖精界という、人間の住む世界とは少し違った場所で暮らす星妖精の少女、ライツ。 不慮の事故で彼女の知らない人間の世界へと落っこちたところで一人の少年と出会います。 その少年、洋介は初めて見る彼女に驚きこそすれ、すんなりとその存在を受け入れます。 彼がライツを恐れない理由。 それは幼い頃の思い出が原因なのです。 ネタ出しは格闘ゲーム。 そんな感じで始まるお話ですが、キャラクター先行で考えたもので、もともとは格闘ゲームの投稿キャラクターをイメージしていました。 だから、バトル有りです。 本当に書きたい部分はそこだったりします。 一昔前の少女漫画? お話を書くきっかけは当時他の作品で言われた感想です。 どうも、自分の文体が「一昔前の少女漫画」っぽいと。 言った方は褒め言葉な感じでしたが、ちょっとチクリと刺さったのを覚えています。 「だったら、そういうの書いてやろうじゃないか」 日曜朝をイメージして書き始めましたが、どんどん深夜に近づいていく(笑 自分、そういうところあります。 コメディチックなのを目指して、書けば書くほどシリアスに寄っていっていったり。 冒頭のあらすじを読んで気になった方がもしいれば、お気軽に読んでいただけると嬉しいです。 ☆ カクヨム ☆ メイン連載。 星使い ティンクル・ライツ ~願いは流星とともに~ - カクヨム https://t.co/R48oC68xhZ 「流れる星のキセキをここに!」 妖精、それは今は遠き記憶の存在となっている者達。 星妖精の少女と人間の少年。二人が出会った時、新たな星使い“ティンクル”の伝説が始まる……。 — 想兼 ヒロ@幻想旅記 (@gensoryoki) June 7, 2024 ☆ Kindle ☆ Kindle ...

隣にはそれが好きな人がいるかもしれないという話【プロ野球を観戦して】

まけほー。 プロ野球カードゲーム DREAM ORDER セ・リーグ スタートデッキ 中日ドラゴンズ https://t.co/2oUdtPENqY @amazon より これ、どういうルールなんだろ? — 想兼 ヒロ@幻想旅記 (@gensoryoki) June 5, 2024 6月6日、ナイトゲーム。 中日ドラゴンズVS福岡ソフトバンクホークスの試合をバンテリンドームナゴヤに見に行きました。 いやー、ソフトバンクさんは強かった。 試合内容で色々思うところはあるんですけど、それはいったん飲み込んで、試合中にちょっと思ったことを書き残しておこうかなと思います。 (ハリーホークさんはかわいかっこよかった。普段見られないマスコットが見れるのも交流戦の魅力ですね。) ドアラ人形が倒れてる事に気付いたハリーのリアクション(笑) pic.twitter.com/cZAUz22pmm — shiodra (@shiodra1) June 5, 2024 記事にもなっていたので、間違いなくこの試合の分岐点になったのが山本選手のエラーです。 それに関しては「アウト取れてたらこの回終わったのになぁ」ぐらいは、僕も思いましたよ。 ただ近くにいたお客さんがずっと「おまえのせい」とか「まだ打席立たすのか」と彼が試合に出続けている間、ずっとうるさくて嫌な気分になりました。 一人言のつもりだろうが、聞こえてるからな、あんた(イライラ) 最近、SNSの中日ドラゴンズに関する呟きを見ないようにしています。 もともと他人が怒られている声にも萎縮してしまうくらいには気が小さいので罵倒って文字情報を見るだけで自分にダメージを負うんですよね。 まぁ、思うのは自由だし言うのも自由だと思うんですけど「それ、批判のつもりだろうけど誹謗中傷になってるからな」と言いたくなることもしばしばで。 誰もが見れる、誰かに聞こえる場で言うのであれば感情を落ち着けてから言いましょうよ、ほんと。 それが好きな人が隣にいるとか、考えないんでしょうかね。 ちょっと前に肩身の狭いビシエドファンの方の話を見ましたけど、たぶん、周囲の声がうるさかったんでしょうね。 ちなみに自分は球団ファンというよりも選手のファンに近いです。 勝ち負けよりも、「ここで打たないと一軍定着できないぞ」とかいう目線で見てます。 ……親か(笑) ...