最後まで、この国を見捨てずに……
飛騨には映画館が無いので、お盆に帰省するタイミングで見てきました『シン・ゴジラ』。
もう、さすがにネタバレ気にしている人はいないですよね?
「こんなのゴジラじゃない!」
という批判がゴジラファンと思われる方から出ていましたが、自分は「ゴジラの息子」も「ゴジラFINALWARS」も、果てにはエメリッヒ版やっぱマグロ食ってるような奴じゃダメだな「GODZILLA」も楽しんだクチですので。
昭和のゴジラを見てみよう。
空飛んだり、謎なキックをしていたりしますから。
「ゴジラじゃない!」は批判にならないので、中身の内容で語りましょう。
……僕にだって、中身が個人的に『つまらない』と思う作品はあるにはありますので。
ゴジラVS人間
それで、シン・ゴジラに話を戻します。結論から言えば最高に面白かった!
日本映画であんなに楽しんだのは久しぶりでした。
ただ、僕は自分がゴジラファンの中でも感激のツボの在りかが、少数派であることを自覚しているので「万人受けはしないかな……」と思ってました。
フタを開ければロングランの大ヒットなので、心配は杞憂だったのでしたが。
(そもそも心配する必要はない)
自分の好きなゴジラ映画のシーンは「絶対的な災厄であるゴジラ相手に人間がどう立ち向かうか」というところです。
ビデオを借りて何度も見たのが「ゴジラVSビオランテ」、そして1つ戻って「ゴジラ(1984)」。
両方の共通点が舞台装置ではなく、人間として描かれた自衛隊員が活躍するところ。
権藤一佐「薬は注射より、飲むのに限るぜ。ゴジラさん」
もし、ゴジラ列島震撼(操作するのは人間側。ゴジラや他怪獣を追い返すことが目的のシミュレーションゲーム)と同コンセプトのゲームが出たらハードごと買います。
シン・ゴジラのキャッチフレーズ、『現実<日本>VS虚構<ゴジラ>』。
現実(に近い)日本に現れた巨大な生物を、いかに対処していくのか。
最初から最後まで、それが描かれています。
ピンポイントにドツボです。
ですので、よく批判の的になっている会議シーンや早口のセリフも緊迫感とか焦りとか感じて最高でした。
前述のように怪獣プロレスも、それはそれで好きなんですけどね。
植えつけられる絶望感
「よし、これで何とかなるかもしれない」人間がそう思う度に絶望感を与えてくるのが今回のゴジラ。
予告編にも出てくる鎌倉への再上陸シーン。
その姿が映った時、近くの女性が「ひっ」と悲鳴を漏らしていました。
その気持ちは、自分にもよくわかりました。
映画の登場人物達と同じように、「あんなのどうすればいいんだ」とか「もう止めてくれ」という思いでいっぱいになります。
今作のゴジラは見ている人に感情移入を許さない、デザインからそんな印象を受けます。
初代のように「住処を奪われた」、VSシリーズのように「こんな体にされた」という人間への怒りすら感じない。
ただひたすらに前進する、その目に人間は映っていないように感じます。
何が目的だったのか……もしかしたら描かれていたのかな。
もう一回確認したいので、何度も言いますがBlu-rayはまだですか?
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