2024年6月28日金曜日

【小説】別れた道の交差点【短編】

 ☆ こちらと同じ世界観です ☆



ここから始まる物語


 野球というスポーツは何となく知っていた。しかし、その子は自分の知る野球とはどこか違っていて、かなり輝いて見えた。

 体が沈み込み、全くのよどみのない投球フォームから繰り出される白球。打席に立てば、自分と同じくらい小さいというのに高々と打球を打ち上げ、外野の頭を越していく。


 一人だけ、格が違っていた。いつしか、目が離せなくなり試合が終わるまでフェンスに釘付けになっていた。


――おまえ、ずっと見てたよな。


 その少年に声をかけられる。恥ずかしさに顔を紅くしながらも、何とか頷いた。


――よかったら、一緒に野球をやろうぜ!


 その日、差し出された手。

 小さかったのに、とても大きかったことを今でも鮮明に思い出せる。


『三番、センター佐原くん』


「はっ」


 場内のアナウンスに呼ばれて、慌てて立ち上がる。どうやら考え事に夢中になっていたようだ。

 目の前で、じっと見つめる少年が一人。見つめる、というよりは睨んでいた。


「大丈夫かよ、おまえ」

「大丈夫だよ、僕は」


 相手投手の球筋など、一言二言言葉を交わして打席に向かう。ただ、教えてくれた彼には悪いが大海(ひろみ)は何も聞いていなかった。

 その言葉は、彼が予想していた範疇を超えていなかったからだ。


 審判に会釈をして打席に立つ。バットをぐるっと大きく回して右打席に構えた。そこで初めて、相手投手と目が合う。


「ああ」

 思わず声をあげた。そこにいたのは、まさしく彼であった。


 瀬川陸。

 大海の幼なじみで、野球の師匠。共に歩み、その背中を追いかけた。


(まさか、こんな日が来るなんて)


 あの日、途絶えてしまった道の先。

 その先が、今日に繋がっているなんて思いもしなかった。


 一球目。

 一度、高く足を上げてから沈み込む。左投げのアンダースロー。それだけでも、球界で希有(けう)な存在である。

 しかし、それだけでない。


 胸元への速球を見逃した。ボール。

 中央辺りだろうと目星を付けた球が高めに外れる。球が浮き上がる、なんてのはありえないことなのだが彼の球威がその錯覚を可能にしている。

 マウンドにかするぐらい低いところから、真っ直ぐに放り込まれた球は下から跳ね上がってくるように見える。


(ああ、ほんとに投げれるようになったんだ)

 しかし、大海はそんな投球を静かに見送ると別のところで感動を覚えていた。


 中学最後の試合となったあの日。

 大海はマウンドでうずくまりベンチへと下がっていく陸を、ただ黙って見送るしか無かった。


 肘の故障。それが、思い描いていた未来を壊した。


 大海は声をかけられていた強豪校へと入学した。しかし、同時に誘われていた陸は高校野球に未練を持たないように野球部のない高校に進学したのだ。


 少なくとも野球では二度と交わらないだろう。二人はそう思っていた。


 チラリとベンチを見る。

 訝しげな表情でこちらを見ている少年と目が合った。


 陸との対戦の時に、嬉しそうな大海に苦言を呈した人間だ。そんなに憧れてる相手を打てるわけがないと。


――憧れがスタートで何が悪い。僕は、それでここまでやってきたんだ。


 大海はそうやって、その意見を突っぱねた。実際、一年生から主軸を任されている実力があるのだから、相手は黙るしかない。

 そのせいで、未だに関係がぎこちない。


(でも、そうだな。打たないと)


 スコアボードを見る。相手に得点が一つ入っている。観客の誰もが予想していなかった先制点を、大海達は許した。

 そして、大海の前の打者は二三振。流れを変えなくてはいけない。


 しかし、陸の球はなかなか捕らえきれず、大海は追い込まれた。

 勝負の一球。外角低めへの速球。


(いや)


 踏み込んでそれを打ちにいった大海のバットから逃げるように球は沈み込む。シンカー。これではバットは届かない、届いたとしても凡打のはずだった。


――おまえ、体大きいんだからもっと振り回せばいいのに。


 幼い頃の陸の助言。それを可能にする軸の強さ。体は傾いているのに、バットの速度は変わらない。


 快音を残し、振り抜いた。


 ふわっと、打ち上がった打球。しかし、なかなか落ちてこない。フェンス際まで追っかけていった選手の目に、スタンドに跳び込む白球が映った。


「よし」

 打ったあと、体勢を崩して走り出すのが遅れた大海は打球の行方を確認して小さく拳を握る。

 これで同点。この試合は、まだまだ始まったばかりだ。


「いや、あんな球をホームランにするなよ」

 陸は目が合った大海にニコッと微笑まれて苦笑いを浮かべる。

「いいぜ、とことんやりあおうってんだな」

 受けて立つ。陸は静かに闘志を燃やし、ベンチで祝福されている幼なじみの姿に口端を歪める。


 あの日、終わったかと思った道の先。

 この交差点から、二人の新しい道が始まるのであった。


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2024年6月27日木曜日

【小説】甘き幻想に「サヨナラ」を【短編】

 灰かぶりの章


 そろそろ寝よう。そう促しても、娘は首を縦には振らなかった。どうしても気になるのだ。

 ハッピーエンドの、その先が。


「お姫様はその後、どうなったかって? 」

 父は苦笑いを浮かべながら、愛する愛娘の機嫌を損ねないように再び本棚へと向かっていった。


「そんなのを知ってどうするだい? 期待したような話じゃ無いかもしれないのに」

 そして、一冊の本を取り出した。見るからに古そうな装丁の、歴史を感じさせるものだ。


 いつからそこにあったのだろう。娘は、この本棚が大好きだ。それなのに、一度も目にした覚えが無い。

 あんなに格好いい本ならひと目見ただけで覚えるのに。娘は不思議そうに首を傾げた。


「そんなに知りたいのなら教えてあげるよ。でも、面白いとは限らないぞ」

 父は本を開いて語りだした。


 それは、とある姫様のその後のお話。

 


 ガラスの靴によって見いだされた妃の瞳は、暗く濁っていた。

「……退屈」

 彼女は真っ白な天井を眺めてつぶやく。


「何か、面白いことはないかしら」


 城内の生活は、きらびやかで外から見ていれば綺麗なものの、中に入ってみると堅苦しくて仕方がない。あれだけ愛を誓いあった王子も、最近は実父との政権争いに躍起になって会いに来てもくれない。

 あの舞踏会での逢瀬(おうせ)も、遠い記憶になってしまった。


 そして、友人らしい友人もいない。自分がここに来た経緯が経緯だから、仕える者も妬みや僻ひがみをもって自分と接しているのを妃はありありと分かってしまう。


 これでは、まだ『灰かぶり』と揶揄やゆされて、直接いじめられていた時の方がましだったのではないか、とまで思ってしまうのだ。

 あの時は持ってもらっていた関心すら、今の彼女にはない。


「ああ、そうそう」


 昔、自分が呼ばれていた名を思い出すのと同時に、姉や継母達の絶望に青ざめる顔も頭に浮かんできた。


 あれは痛快であった、と。


 自分達の悪行を考えれば招待されるわけがない結婚式にのこのことやってきて。貴族連中の目に止まりたかったのか、身の丈に合わないドレスで着飾って。


 それで大勢の人の前で、彼女らがこれまで妃にしてきたことを、断罪してやったのだ。

 周囲の人間は、ここぞとばかりに継母達を口悪く罵った。


 その後のことは、風の噂で聞いた。継母は、あまりの非難に心砕け、自ら命を絶ったという。こんなに面白いことはない、と妃は思う。

(……あれ?)

 そこで、妃は違和感に首を傾げた。何か、思考の片隅にモヤッとした塊ができているのだ。

 その歪みは小さいものの、確かな質量を持って心に残り続ける。


 果たして、自分は、人の不幸を面白いと思える人間だったのであろうか。確か、もっと、小さなことに幸福を見出す人間じゃなかっただろうか。


(きっと、ここが退屈すぎるからよね)


 しかし、その疑問は、もっと強い声によってかき消された。

 あれだけ長い間、耐えたのだ。その相手が死んだことくらい、喜んだっていいはずだ、と。


(そうよ、まだ足りないわ)

 ニヤッと笑う。下卑(げび)た笑みだ。そんな妃の顔に、昔の面影は残っていない。


「とりあえず、姉さん達を雇ってあげようかしら。誰とも結婚できず、露頭に迷ってるらしいし。そうだ、あんなに履きたがってたガラスの靴を履かせてあげましょう。そうね、かかとを切り落としでもしたら入るわよ」


 愉快な気持ちになってきた妃は、思いついたことを実行に移そうと立ち上がった。


「そんなの止めといたら?」


 そこに、彼女はいた。


「だ、誰!?」


 いつのまに、部屋に入ったのか。椅子に腰掛け、背もたれに体重を預けながら少女は妃を見つめていた。

 そのぼんやりとした瞳に感情の色はない。灰色がかった目には、生気すら感じられなかった。


 エプロンドレスを身に着けているが、こんな子は城の使用人として見たことがない。そもそも、こんな幼い子は妃の周辺に一人もいない。


「本当のあんたは、あたしみたいに狂いたくはないだろうしさ」


 狂っている、と彼女は言う。確かに幼子だというのに、堂々とした立ち振舞は妃の思考をおかしくさせる。彼女がここにいること、それそのものが狂っているように感じた。


 そうだ、異質な存在なのだ。自分にとっては異物なのだ。


 それならば、排除するしかあるまい。


「無礼者! ここをどこだと思っている。すぐに人を呼んで、牢屋にでも行ってもらうわ」

 権力を振りかざし、妃は少女を威圧しようとする。


「ふ~ん、そうくるんだ」

 しかし、少女は動じない。表情も変えず、目の色も変えず、ただただ妃を見つめている灰色の瞳。


「そう。あんた、あたしの言霊(ことだま)が効かないくらいに毒されちゃってるんだ。じゃあ、仕方ないよね」


 すっと、右手を上げる少女。その手首を、宙でくるりと回した。


 刹那、妃の横を風が通り抜けた。

「えっ」

 妃は絶句する。その途端、ふっと糸が切れたように彼女は昏倒した。


「があっ」


 代わりに妃の背中から声が聞こえた。胸から息と一緒に吐き出されたようなこもった声だ。女性のようで、男性のよう。そして、若くもあり、年老いてもいる。


「貴様……、なぜ私が見えている!?」

 そんな、様々な人の声が混じった音が、少女に対して驚きを伝えている。


 妃の背後にいたもの。それは、白い鳥であった。

 しかし、白かったのは先程まで。今はどす黒く変色し、その体さえも変化させて人を思わせる姿に変貌している。

 その顔にあたる部分は影になって見えてこない。しかし、少女の灰色の眼はその姿をしっかりと捉えていた。


「同業者。それしかないでしょ」


 抑揚のない声で少女は答え、エプロンドレスの裾をひらりと翻ひるがえして立ち上がった。

「さぁ、その子から離れて。嫌だって言うなら、もう一発いっとく?」

 彼女は右手にキラリときらめく銀色の得物を握っていた。それは影に突き刺さったものと同じものである。


 少女が手にしているのはいわゆるバターナイフと呼ばれる代物、当然刃物ではない。しかし、影にしっかりと突き刺さっている。じくじくと、本来感じないはずの「痛み」を影に伝えていく。


「貴様、貴様も『魔女』か!?」

 魔女、という単語に今までピクリとも動かなかった少女の眉が額に寄る。


 魔女、それは災厄の存在。その名は様々な語られ方をしているが、こと少女の中で定義は決まっている。


「ええ。あんたは、そうね、壊すことが幸福(ハッピー) ってとこかな。その子に許容量を超す幸福(ハッピー)を与えてから、壊す。うん、質(たち)が悪い」


 魔女とは、人智を超えた魔法を扱う者。そして、同時に、とあるものに執着的な喜びを見出す者だ。

 その喜びは、少なくとも大衆の秩序を乱すもの。それ故、どの土地でも魔女は災厄の存在と呼ばれるのだ。


「その子、もうほとんど魔女になってるじゃない。間に合って良かった」


 そして、魔女にはもう一つ厄介な特質がある。それは、己の仲間を増やそうとすることだ。対象者を絶望させ、他の者の絶望を糧とする新たな魔女へと変貌させる。

「ほんと、質たちが悪い」

 今は、糸が切れた人形のように倒れ込む妃。少女の前に対峙している魔女は、彼女を毒牙にかけ、新たな魔女にしようとしていた。


 魔女とはこの世界を破滅へと導いていく、人の心に巣食う伝染病のようなものだ、と少女は認識している。


「そうだ、私は魔女のエラ。貴様は何だ、他の魔女の邪魔をする魔女など聞いたことがない」

 あと少しで、幸福な終わりハッピーエンドを迎えた者を絶望に叩き落とすことができたのに。この目の前の小さな魔女に、逆に幸福感を吹き飛ばされた。

 エラは表情が分からないというのに、声に怒りが混ざっているのが明らかであった。


「そう、本当に聞いたことない?」

 エラとは対象的に少女の声の調子は平坦なままだ。


 じりっ、と少女はエラとの距離をつめる。

「別にいいけど。有名になりたいわけじゃない。あんたらに警戒されるのは、あたしにとって不幸(アンハッピー)なの」


 バターナイフを再び少女はエラに向かって投げつける。エラは、それをゆらりと右にぶれて避ける。しかし、それは少女の思惑通りの行動であった。


「あたしの幸福(ハッピー)はね」


 少女の灰色の眼が金色に光り、彼女の表情が初めて変化する。

 エラはその顔を、酷く醜いものだと思った。


 少女の感情は、愉悦(ゆえつ)だ。

 この状況、少女は楽しくてしかたない。歯を見せ、口を歪ませる彼女は足元の絨毯を蹴り飛ばす。


「あんたらみたいな魔女を、み~んな食い破ることよっ!」


 回避に意識を回したエラの虚をついて、一気に少女はその距離をつめた。


 少女はちらりと妃を見る。別にエラが彼女を盾にしようと、少女は気にしない。妃を助けたくもあるが、優先順位がはっきりとしていた。

 エラもそれが分かっているから、先程まであれだけ執着していた妃を視界の外に置いている。本能的に危機を察したエラは、この場から離脱しようと空間を歪ませた。


 しかし、少女の左手が消えかけようとしたエラの存在ごと掴み取った。


「だ~め、おとなしく食われなさいな」

 ぎりぎりと、強く締め上げる。少女は、エラの口にあたる部分を握りつぶそうと強く圧をかけていた。

「ぐ、ぐ」

 くぐもった息が漏れる音がする。


 そこで、少女はもう一度倒れている妃を見る。その間も、左手の力は緩めない。いや、確認したことで、さらに力が増している。


「幸福な終わり(ハッピーエンド)だろうが、悲しき終わり(サッドエンド)だろうが、残念な終わり(バッドエンド)だったとしても、そのお話はその人のもの。他の者が壊していいものじゃない。特に、この子のような幸福な終わり(ハッピーエンド)は譲れない」


 空いた右手で、少女は自らの腹をなでている。


 少女が思い出すのは深く暗い森。その奥で会った一人の魔女に、少女は狂わされた。

 魔女に騙され、彼女の求めるままに、唯一愛してくれていた存在を食してしまった時、少女は魔女になった。


「ね、ヘンゼル。あなたも、そう思うでしょ?」

 そこにいるはずの、存在を感じた時、少女はかつての己と同じ表情で微笑んだ。


 少女が口にした名前で、エラは思い出した。

「まさか、貴様、『魔女殺し』のグレ……」


「『壊れた幻想は夜の淵で眠る(グッナイ、フェアリーテイル)』」

 少女が口にした言霊と共に、エラは虚ろな体ごと、少女の手によって握りつぶされてしまった。


 その後、しばらく眠ったままだった妃が目覚めるまで少女は側にいた。そして、意識を取り戻した妃が最初に口にしたのは謝罪の言葉だった。


「私、お母様が亡くなったこと、なんであんなに嬉しそうに……」


 そんな妃を、少女は再び感情のない瞳で見つめている。


 少女は妃が眠っている間、少しだけ記憶を覗き込んだ。その結果、妃の継母は、彼女が嘆くような人物ではないと認識している。

(あたしが、両親に期待していないせいか)

 その点を抜いてみても、あんな継母の死を悲しめるのだ。少女が思っているよりも、妃は幸福ハッピーを見つけ出す才がありそうだ。


「まぁ、いいや。魔女もいなくなったし、あたしも退散するかな」

 まだ腹は満たされない。きっと、これからもずっと満たされることはないのだろう。


 少女は愛する者を屠(ほふ)った絶望を糧に魔女となった。その時、感じていた怒りが、魔女化によって転じたことで幸福(ハッピー)の源泉となる。

 それは、己自身への怒り。なぜ、こんなことになったのかと自身を責める憤(いきどお)り。自分が魔女となった時、その対象は魔女そのものになった。


 だから、常に飢えている。このうえは、全ての魔女を食い、そして最後に己を食うまで止まることはない。


「……あれ、あの子は?」

 妃が気付いた時、もう、そこに少女の姿は跡形もなくなっていたのであった。


「ねぇ、その子はどうなったの?」


 娘はらんらんと目を輝かせている。残酷な部分を抜いて話したのが悪かったのか、単純に冒険譚のように感じてしまったらしい。

「はい、今日のお話はここまで!」

 父は失態を反省し、無理やり、本を閉じた。


「ちえっ」


 娘はベッドの中で目を閉じる。自分の物語の日付を進めるために。


 願わくば、それが幸福な終わり(ハッピーエンド)であるように。父は、我が子の寝顔に向けて祈るのであった。


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2024年6月26日水曜日

【Twitch】敵の工作センスは小学生並み【ペーパーマリオRPG】

 ペーパーマリオRPG、3日目

 Twitchで積みゲー解消をしています。



ふしぎの森の大樹

 今回はふしぎの森の大樹を攻略しました。

 元舞台女優、クラウダを仲間にして敵に制圧されかけている大樹の中をプニ達を引き連れながら進みます。

 道中、色々なしかけがあり、昔はここに進んだ文明があったのではと想像できます。


出撃、バッテンダーロボ

 今回で敵組織がガッツリと出てきます。

 そして、敵幹部のペケダーとの決戦はまさかのロボット。


 ……夏休みの工作かな?

 そこそこ苦労しましたが、力押ししました。


ジャンプを何とかしたい

 道中のジャンプアクションが一番の鬼門です。

 これを何とかしないと先に進めない……。



 次回は6/30の予定です。

 よかったら遊びに来てください。


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2024年6月25日火曜日

【雑談】空をかけるモグラの物語【好きな本】

新装版 星モグラサンジの伝説
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 こんにちは。

 今日は童話「星モグラサンジの伝説」について話したいと思います。

 自分が今まで読んだ本で一番好きなのは、と聞かれたら迷いなくこれです。


伝説のモグラ「サンジ」のことを人間に知ってもらいたい。


 このお話は、作者が家の庭に現れたモグラから聞いたお話です。

 やわらかい文体である本文と、エッセイ調の文体である作者とモグラの交流が交互に描かれ、読む人に「物語」ではなく、「伝説」なのだと思わせてくれます。


自分が「モグラ」であることは頭に無い


 とにかく主人公のサンジはまっすぐです。

 何にまっすぐかというと「食欲」

 食べたい、という動機に彼がモグラであるという壁は存在しません。


岩も砕くし、空も飛ぶし、水にも潜る。


 「モグラだから無理」だと皆が思うようなことを、ひたすら努力を重ねて実現させてしまうサンジのパワーに圧倒されます。

 それは伝説だわ。


 最後には人知れず、世界も救ってしまうサンジ。

 もし、読んだことがない方は手に取ってみてください。

2024年6月24日月曜日

【Twitch】こんな肉食獣、軍隊必要でしょ【ペーパーマリオRPG】

 

ペーパーマリオRPG、2日目

 積みゲー解消のため、Twitchでゲーム配信やってます。

 今回は、ステージ1のボス、ゴンババ退治をメインに進めました。


マジで殺してくるの?ここのドラゴン

 ゴンババ城に転がっているカメの骨。

「ああ、カロンね。あとで起き上がってくるんでしょ?」

 ↑この考え、後々の展開を見ると合ってはいましたが中には本当のカメが 混ざっているみたいで。

 ノコタロウのイベントでは普通に騙されました。お父さん、生きてると思ってたけど、死んでなくてよかった。

 でも、ここの場面、ギャグっぽくしてごまかしてるけど、食われて死んでるカメは存在するんだよなぁ、と思うと死の気配に震える。


災厄のドラゴン、ゴンババ襲来!

 ようやく最上階。

 ゴンババ、立体的でずるくない? こっちはペラペラなのに。

 事前に弱点を知っていたので、そんなに困ることはありませんでした。

 ただ観客が食われたのには驚いたなぁ。

 ほんとに死んでるし、キノピオ達……。

 この世界、見た目以上に殺伐としている。


恋を知るAI

 ピーチ姫視点に切り替わり。敵組織がやっと判明しました。

 そんななか、ピーチ姫を見ていた敵のコンピューターにノイズが走る。どうやら「恋」を知った模様。

 ……ドラえもん映画のバギーちゃんを思い出したのは、自分だけではないはず。


ふしぎの森の大樹

 ゴロツキタウンの地下から、小さな生き物に連れられてステージ2です。

 思ったより不思議な光景でおどろきました。

 さて、どんな冒険が待っているのやら……。


 次回は水曜日朝の予定です。

 よかったらよろしくお願いいたします。

2024年6月23日日曜日

【報告】文学フリマ大阪12、申込完了しました!

  こんばんは。


 文学フリマ大阪12、申し込み完了しました!

 昨年は初参加とあって、準備が全くうまくいかなかったので、今年は万全で臨みたいと思っています。

 昨年の写真。他の地域でも思ったけど、スタッフさんのイラストかわいいよね?


 一番キツかったのが、せっかく銀行で両替した小銭をまるごと忘れたこと。今年はしない。


 昨年頒布した本の続きは必ず持って行きます。


 願いは流星とともに(1) 星使い ティンクル・ライツ


 よろしくお願いします。

2024年6月22日土曜日

【小説】黄金の右目と真っ黒紳士【短編】

 彼女の右目に映るもの


「あなたの悪事、私の目が全て見通しよっ!」


 指差した相手は見事に動揺していた。


 あんなにうろたえてたら自分が犯人だって言ってるようなものじゃない?

 でも、無理もないかな。


「な、何を言ってるの。黄色い目をしたお嬢さん」

 そうそう目が怖いんだよね。でも、黄色いのは右目だけ……いや、片方だけの方が目立つのか。

「証拠はあるの?」


「えっと」

 あれ、何だっけ。台詞忘れた。


「それはあの子が言ってたから」

 口に出しかけて飲み込んだ。視界の片隅でブンブンと首を横に振っている彼の姿が目に入ったから。


 あぁ、はいはい。これは禁句ね、分かってます。


「あなたが毒を捨てた場所。案内してあげるって言ったら、どう?」

 あの慌てよう見てたら台詞を思い出せた。よかった、よかった。


「二十点」

 意気揚々の私に彼は冷や水をぶっかけてきた。

「き、厳しい」


 彼は夏だというのに、重っ苦しい真っ黒なスーツを着ていた。


「嬢ちゃん、芝居の癖が強すぎ。最後まで話せたのは奇跡だな」

 う~、それは分かってる。私だって、私相手に話を聞こうとは思わないもん。怪しすぎる。

「でも、相手は最初から身構えていた。それは嬢ちゃんが地道に活動してきた成果だぜ」

「それが二十点分?」

 彼は満足げに頷いているが、私は不満だ。それじゃあ、今日の分の点数は零点ということじゃない。


 どうやら私の不満が伝わったようで、彼はにやりと笑う。


「嬢ちゃん、あそこで自分の秘密を喋ったら零点で終わらない。分かってるよな」

「分かってる」

 本当かぁ、と彼は疑っている。確かに口を滑らせたのは私だけど、そんなに信用無いかなぁ。


――いいか、嬢ちゃん。その目は切り札(ジョーカー)だ。使う時は気をつけろ。下手に話すと敵をつくる。俺みたいな物好き、そうそういないからな。


 優(ゆう)さん、あなたに言われたことなんだから覚えてるに決まってるじゃない。


 事務所の扉を開けて、大げさにため息をついた。


「はぁ。遠かったなぁ。パパには反対されたけど、やっぱり免許取ろうかな」

「嬢ちゃんが、運転?」

「……そこ、驚くところ?」


 私は、どんと勢いよく座り込んだ。その様子が淑女(レディ)らしくない、と彼がたしなめてくる。


 正直、うるさい。

 彼のことは無視しよう。聞こえないふりは慣れている。


 無視する私相手に静かになった彼が、また話しかけてきた。

「それで、坊主には報告できたのか」

 その話なら、してあげてもいい。……あげてもいいって、我ながら何様よね。


「あの子、私が見つけた時に、もう消えかけてたからなぁ」

 あの子とは自殺に見せかけて殺された犠牲者。

「一応話したけど、私の声が届いたかどうか」

 そして、有力な情報提供者だ。


 私の右目だけが黄色いのは、生まれつきじゃない。幼い頃に高熱を出して、気がついたら黄金に染まっていたんだ。

 そこからは地獄だった。何で、地獄かって?


 想像してみて。

 目が覚めて、最初に見る顔がママじゃなくて、ドロドロに顔の溶けたおじさんだったりしたら。正気でいられると思う?


 私の右目は、この世にいないものを見ることができる。


 あの子も私が会った時、すでに死んでいた。だから、事件解決しても無力感を感じてしまう。私のしていることは結局、自己満足じゃないのって。


「そう落ち込みなさんな」

 そんな私の表情に気づいて、優さんが笑って声をかけてきた。

「嬢ちゃんが気づいて、皆の心に刻みつけた。それは価値がある」

 彼に讃たたえられると悪い気はしない。しないけど、さっき低い点数をつけられたことを根に持っているので反撃しよう。


「優さん、真剣味がないのよ。だって、うさんくさいもの」

「なにを。こんな紳士をつかまえて、うさんくさいって」

「だったら、もっとすっきりとした服装に着替えなさいな」


 俺には俺のポリシーがある、と叫んでいる。そのポリシー、何度も聞いてるんだって。私が毎回気になるのは、喪服もかねて、ってトコ。

「誰が相手か教えなさいよ、それなら」

 小さく呟いた。

 

 私はずっと、その相手を探し続けている。本人に聞ければ早いのに、それができないのがもどかしい。

 でも、試してみようか。ふと、思い立って、優さんに向き合った。


「優さん、その嬢ちゃんっての止めてよ。私、いくつになったと思う?」

 最初に会ってから何年経ったろう。

「嬢ちゃんが、一人前の淑女(レディ)になったら考えてやるよ」

 それでも変わらない、嘘くさい笑顔を添えて彼は同じ返答を繰り返す。

「その時は、嬢ちゃんに似合う花でも買ってやるからさ」


 ここだ。

 激しくなった動悸に息が苦しくなる。全てが壊れそうで、言いたくない。


「花を買うって。そんな日、もう二度と来ないじゃない」


 それでも私は、決定的な一言を言ってやった。

「ん、何か言ったか」

 途端に脱力。やっぱりね。そうなると思った。


 ふぅ、と大きく息を吐いて右目を右手で隠してみる。


 瞬間、音が消えた。そして、そこにあった優さんの姿も消え去った。左目に映るのは、生活感のない殺風景な事務所の風景。

 その空虚な空間を見ていると、不安でたまらなくなる。私は慌てて、右手をどかした。右目の視界が涙でぼやけたのは、きっと気のせいだ。


「どうした、嬢ちゃん」

 優さんの姿を見て、安心した。


 安心?


 我ながら、矛盾している。彼がいなくなることを望んで、姿が無いと動揺するんだから。


 そう、彼も、すでにこの世にいない。他の人と違って、存在がハッキリしすぎてるから時々忘れそうになるのだけれども。


――いいか、嬢ちゃん。


 閉じた目に映るのはいつもの黒ではなく、一面の朱。

 私を庇かばって刺された傷から、流れ出る鮮血。


 パパにお願いして、彼の遺品を整理しようと事務所に訪れたとき、「よぉ、嬢ちゃん」と変わらぬ笑顔で出迎えてくれた時の驚きを、今も忘れることはできない。


 あれから、私も大人と言える年齢になった。なのに、彼が消える気配がない。

 長く留まりすぎて原型を無くし、悪意の塊かたまりになってしまった人を何度も見ている。そうなると、もう私ではどうにもできない。


 だから、私は決めた。

 この人が教えてくれた右目の使い方を駆使して、この人が抱えている無念が何なのか探って、バシッと解決して送り出してやるんだって。


 まぁ、バシッとできる時が今のところ皆無だけど。

「嬢ちゃんは、まだまだ手がかかる」

 子ども扱いする彼にはイラッとくる。でも、実際一人ではどうにもできないことが多い。


 本当なら、優さんは自分で事件を解決したいはずだ。でも、私以外に話しかけても通じないもんだから、私を影から支えているつもりになってるらしい。

 死者は存在に不都合な真実を、ねじ曲げる。それは知ってるけど、ずいぶんご都合主義じゃない?


 そんなわけで、お化けの見える黄金の右目しか取り柄のない私と、その相棒を気取っている真っ黒な死者という奇妙な関係が誕生した。


 行き先は不透明。

「まぁ、いいか」

 長引きそうだけれど、仕方ない。これは私にとって、優さんへのお礼と、贖罪しょくざいだ。どれだけかかってもいい。


 電話が鳴っている。

「はい、松木探偵事務所です」

 看板は、彼の生前から変えていない。こうしていれば、優さん目当ての客がやってくる。


『……あれ、女の子?』

 今回もそのようだ。きっと、これを繰り返していけば優さんの未練へとたどり着けるはず。

「私にお任せを!」


 さて、今回は何を見ることになるのやら。まぁ、優さんと一緒なら大丈夫かな、とりあえず。

【SS】犯行の現場【星使いティンクル・ライツ】

  現行犯逮捕 「ライツ、何か申し開きはあるかい?」  洋介の、じとっとした言葉がライツを包む。 「……ありません」  宙に浮いたライツはしばらくジタバタとしていたが、洋介は離してくれないと悟ると抵抗をやめてだらりとぶら下がっていた。  現行犯逮捕である。その口には、証拠品のチョ...